劣等感、罪悪感、無価値感… 必読のネガティブ思考軽減法!

negative
こんにちは、仙台のメンタルトレーナー吉田です。
人生を生きづらくする大きな要因の一つに、ネガティブな思い込みがあります。それらは、自分で意識できているものもありますが、多くは無意識的なものと言えます。
「どうせ自分なんか…」
「しょせん自分には…」
こうした独り言が浮かぶ背景には、もしかしたら大なり小なり、あなたを生きづらくする、なんらかのネガティブな思い込みがあるかも知れません。
とは言っても、一概に、こうしたネガティブな思い込みが全部ダメなのかといったら、そんなこともないワケで…。
例えば、何らかの劣等感をバネにして強烈なエネルギーが生まれたり、何らかの罪悪感があるから人にやさしくなれたり、無価値感があるからもっと価値を生み出そうと頑張れたり、チャレンジ精神が湧いてきたり、自分の殻を壊そうと成長意欲を燃やしたり…。
他にも、こうしたネガティブな思い込みがあるおかげで、何かに挑戦して失敗し傷つくことを避けることができたり、安全で安心できる領域に居続けることができたりするメリットもありますよね。
ある意味、その人の人生にとっては、やっかいとも思えるネガティブな思い込みだったとしても、実は【必要悪】とも言える存在だったりもするのです。
ですから、こうしたネガティブな思い込みが生み出しているメリットを考慮しないまま、手放しましょうとか、書き換えましょうとか安易に言うつもりは毛頭ありません。
そもそも、そうした心理的な背景を考えないまま手放そうとしたり書き換えようとすると、それはそれでまた別の新たな問題を招いたりすることをたくさん見てきましたから…。
ですが、朝眼が覚めたとき起き上がれないくらい自分を落ちこませたり、何らかのパニック症状を引き起こしたり、自分らしく生きることを阻害するような思い込みは、やはり前向きに対処したいものです。
そこで今回は、思い込みによる心の重たい悩みを軽くする方法についてお話しします。

ネガティブな思い込みを軽くする方法

多くの場合、劣等感も罪悪感も無価値感も『思い込み』によるものです。やっかいなことに、こうした劣等感・罪悪感・無価値感は、別の新たな劣等感・罪悪感・無価値感を生み、そして、それらがまた別な劣等感・罪悪感・無価値感を生み…。
こうしたエンドレスの負のサイクルを生み出す場合が多々あるのです。だったら、手を打つのは早いに越したことはないですよね。そもそも思い込みですから、もちろん手放すことも書き換えることもできます。
では、具体的な方法についてみてみましょう。

1.「思いこみ」を生み出している原因(過去の経験の解釈)に気づく(認知する)

お化けはなぜ怖いのしょうか?それは、いつなんどき現れて何をするかがわからないからですね。” いつ現れて ” ” 何をするのか ” が明確になっていれば対抗策を考えることができます。
対抗策があればお化けも怖く無くなるのです。それと同じように、まずは思い込み(お化け)を生み出している原因(いつ現れて何をするのか)に気づくことがスタートとなります。


【注意】
これからご紹介する方法は、内面を深く探っていくものです。お気に入りの音楽を聞くなりして安全で安心できるリラックスできる環境で行ってください。また、人によっては心が苦しくなるかもしれませんし、忘れていたつらい過去を突然思い出すかもしれません。
頭の中で思い返しているだけだと、どんどん過去のイメージが膨らんだり、過去のつらい出来事で心が一杯になることがあるので、できるかぎり紙に書き出し自分から分離しましょう。それでも途中で苦しくなったなら、それ以上先にすすめることはお止め下さい。


思いこみの原因は、次のような質問をすることで気づくことができます。例えばあなたが引っ込み思案という思いこみで悩んでいるのであれば、
「私は引っ込み思案だ。なぜなら……」
この「なぜなら…」の後にくるフレーズをどんどん書き出すのです。

  • お前の話は面白くないと学校で言われたから…
  • 人前に立つと緊張してうまく話ができなかったことがあるから…
  • 相手が嫌がる話をしていることに気づかずに後で怒られたことがあるから…
  • お前は空気が読めないと職場で言われたことがあるから…
  • etc…

こんなふうにちょっとでも頭に浮かんできたことをどんどん書き出していきます。「これでもかっ!!」っていうくらい書き出してくださいね。少しでも思い当たることは全て書き出してみましょう。
こうして思いこみを生み出している原因が特定できれば、あとはその原因となっている経験の解釈を書き換えるなり、手放すなりすることで、思い込み自体を解体していきます。

2.思い込みを生み出していた原因(経験の解釈)を解体する方法

思いこみの原因は、その原因を一つひとつ色々な角度から「見て」「聞いて」「感じて」味わい直すことで解体できます。
それでは具体例をあげてみていきましょう。
例えば、あなたが引っ込み思案という思い込みを持っていて、その思いこみの原因のひとつに、
「お前の話は面白く無いと言われた経験」
があるとします。このとき、次のような質問を問いかけることで、その経験の解釈を見直していきます。

  • そもそも、いつ、どこで、誰に、どんな話をしているとき、どんなふうに言われたのか?
  • 本当の本当に「お前の話は面白くない」と直接言われたのか?
  • これまでの人生で自分は何回会話して、その内「話が面白く無い」と言われたのは何回あっただろう?
  • 全然話が面白く無いのに、引っ込み思案になるどころか、面白くない話を周りに言いまくっている人はいないだろうか?
  • 自分よりも面白くない話をしている人は、全員、引っ込み思案になっているだろうか?
  • 話が面白くないって言われた人は全員、引っ込み思案にならなければならないのだろうか?
  • 会話をしていて受け入れられているときってどんな場面だろう?

伝わりますかね?要は思い込みを生み出した解釈に対して「疑いを持つ質問」をどんどんしていくのです。「それが真実である」という度合いが、100点満点中100点に近くなれば思い込みも強くなりますが、その点数を少しでも下げることができれば、自然と思い込みも薄れていくのです。

ネガティブな思い込みは乗り越えなくてもいいの?

ときどき、
「ネガティブな思い込みは自力で頑張って克服しないと、また別な場面で辛くなったとき乗り越えれなくなるのではありませんか?」
「頑張って乗り切るからこそ成長できるのではないですか?」
「そうじゃないと自分から逃げることになりませんか?」
こうしたことを質問されるときがあります。ネガティブな思い込みが自分の足を引っ張ってきても、それに対抗して頑張って頑張って…さらに頑張って歯を食いしばって乗り切るみたいな根性と気合のイメージですね。
そうした質問に対しては「お好きにしてください」これしかお答えできません。なぜなら、歯を食いしばりながら頑張って乗り切るのも、一人静かに書き出しながら乗り切るのも、スポーツなどをして気分転換しながら発散するのも、ようするに自力で乗り切っている点では同じですし、そもそも、どのみち自分から逃げることは誰にもできませんからね。
生きていれば色々な出来事に遭遇します。その中には私たちにはコントロールできないことも起きるでしょう。私たちに起きる出来事(事実)は変えられませんが、出来事(事実)に対する意味(解釈)は、いつだって自由に自分自身でコントーロールできますよね?
それは、ネガティブな思い込みだって同じことです。例えば…

  • 彼氏にフラれた(事実)、最悪だ(解釈)→もっともっと自分に磨きをかけて見返すチャンス(解釈)
  • 車をぶつけた(事実)、最悪だ(解釈)→大怪我しなくて良かった。今後はもっと安全運転しようと思い直すチャンス(解釈)
  • 病気になった(事実)、最悪だ(解釈)→これまでの生活習慣を見直すチャンス(解釈)
  • 取引先が倒産して代わりに負債を背負い込んだ(事実)、最悪だ(事実)→これまでのビジネスを見直し拡大するチャンス(解釈)

思い込みは一瞬にして生まれます。思い込みが生まれていることにすら、気づくことはほとんどありません。ですから、自分が出来事に対してどんな解釈をしているのかに普段から気づく練習をしておくことが大切です。
練習し始めると、比較的簡単に自分の解釈に気づくことができるので、あとはそれを「生きやすい解釈」「より正しい解釈」に書き換えていく習慣を身につけていくといいですね。


yoshida
この記事はビジネスメンタルトレーナー&ポジティブ心理カウンセラーの吉田こうじさん公式サイトよりご寄稿頂いたものです。
吉田こうじさんの著書

あわせて読みたい

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

CAPTCHA