チチハちょいワル天使ニ昇格シマシタ

20世紀最後の夏が始まったころ
チチハちょいワル天使ニ昇格シマシタ

『こんな素敵なお葬式初めてです』

親父のソウギのあとで
そんなお声をかけてもらいました

んー
何が素敵やったんでしょうね

なんかみんなニコニコしてたような
和気あいあいなオソーシキだったような

最後の喪主挨拶で僕がなんか面白いこと言って
親父の会社仲間から
『ゴローええぞー!!頑張れ!!』
みたいな声援を受け
なんかついガッツポーズしたりして

確かに明るいオソーシキでしたね

入院中に担当医師から
もってあと半年ですと言っていただいた時

『それを言わなきゃいけないお医者さんのお仕事も大変ですね
ただ僕ら家族はそんなん微塵も考えないので
もう二度とそういうことは言わなくていいですよ』
と言いました

それ以降 そのお医者さんは
なにひとつネガティブなことを
言わなくなりました
治りますよー!
治りますよー!!
と言い続けてくれました

大感謝です

そして天国へのエスカレーターをスキップで上がっていった夜
健やかにいけたことに感謝しつつ
笑顔で僕らは見送りました

優しいお医者さんと看護婦さんは
シクシク泣きながら見送ってくれました

まったくもって
超大感謝です

僕がミュージシャンになることに大反対だった親父
デビューと同時に事務所を立ち上げたことにより
『ミュージシャンではなく青年実業家だ!!』
という変な理由で納得してくれた親父

いつまでも下手やなとニコニコしながら悪態をつく親父
そんな親父のCDプレイヤーから出てきたのは
なんと当時の僕の最新アルバム

なかなかオシャレな遺言じゃあないの

おかげで20年ほど過ぎた今も
歌を歌って生活しています

まったくもって
どこを切っても
ありがたい人生です

今日も佳き日に!!


この記事は「才能はかり売りマーケットごろっぴあ」代表であり、「天球ぴんぽんず」「Q(ku:)」メンバーのオーガナイザーとしてミュージシャンとして活躍する芝田吾朗(しばたごろう)さんがfacebookに投稿されたものです。

芝田吾朗さんの作品

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