電力会社と契約しない独立電源の家に住む黒田氏のメッセージ

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「電力会社と契約しない独立電源の家 」このコンセプトで家づくりは始まりました。
2013年4月7日に建前を行い、2013年6月に小さな発電所が稼働し始めました。 2014年4月15日に引越ししました。一峯建築設計の池山琢馬氏に 請負っていただき、丹羽棟梁に建てて頂きました。木と土壁の家です。
電力の自給システムはエコライフラボのオスカーバルテンシュタイン氏にオーダーしました。できるのか、できないのか、わからないままスタートした独立電源プロジェクト。いよいよ実際に生活が始まりました。
わりとバッテリーは余裕があります。ただ冷蔵庫がまだ設置されていないので、通常使用とは言えません。
家の電気使用器具の中で、24時間、電気を使い続ける器具は、合併浄化槽のブロアモーターと冷蔵庫ですので、その二つが完全稼働したら、今よりは電力使用は増えますが、今のところ印象としては全然大丈夫そうです。
ゴールデンウイーク前後にエアコンが設置されます。夏の熱帯夜に、エアコンを使用した時どのくらい使えるものなのか不安はまだまだ少し残ります。それについては、またご報告致します。
ここで、現在の我が家の使用電気器具をご紹介したいと思います。

  • iPhoneの充電
  • PCの充電
  • 12VのLED照明
  • ドライヤー
  • 洗濯機
  • 掃除機
  • DVD試聴用のTV
  • 合併浄化槽用のブロアモーター
  • ガス給湯器
  • ガスファンヒーター

今のところ以上です。電子レンジは食べ物の栄養を破壊すると聞いたのでもう前から使っていません。雨や曇りの日でも発電しています。夜間に電力を使用し減った分は翌朝、太陽が照り始めるとすぐに補充され、満充電になっています。
バッテリーは消耗品なので、平均的に8年間くらいで交換が必要らしいです。
ただ、バッテリーを長持ちさせる方法を最近、知り合いの社長さんにオススメされたので、バッテリーが新しいうちに、試してみようと思っています。有償ではありますが、 初期投資と考え、結果的にバッテリーの寿命が伸びたとしたら、バッテリー代の減費と天秤にかけた時、僕はゴーサインだと思っています。
コストパフォーマンスとしては今のところのザックリとした計算ですが、バッテリーの交換も考慮しても一生払う電気代と、トントンという予想です。今後、考えられる電力会社の電気代を値上げや、バッテリーの進化を考えると トータル的に、きっと、一生払う電気代よりも安くなると思います。
独立型太陽光発電のメリットとして大きいのは地震などの災害で電気供給が停止しても建物さえ倒壊しなければ、我が家は電気に困ることはない。ということです。我が家は木組みの伝統構法で建てられているので、大工さんに聞くところによると、壊れるけど、倒壊はしないということでした。
補足ですが、我が家のお風呂はガス給湯と薪でも炊ける五右衛門風呂の ハイブリッドです。つまり災害時、プロパンガスの供給が停止したとしても、水さえ用意できれば、我が家は熱い風呂に入ることが出来る設計です。
今後の課題は水の自給と緊急時の食物の自給です。
残ったこの二つをクリアできれば災害でライフラインが停止したとしても我が家の生活はブレることがなくなります。
お風呂は雨水のろ過などでなんとかなるとしても、飲み水となると、なかなか難しそうです。ただ先日、どんな水でも飲み水に変えるストローをネットで見つけたので、それを購入すれば、最低限の飲み水は確保できそうです。
食料にしても、すべて自給する必要はなく支援物資が配給されるまでの間しのげれば良いと考えています。もし災害で物資の輸送がストップしたとしたら僕がまず最初にすることは人が殺到する中、スーパーに並ぶことだと考えました。それでも、食べ物が手に入れば運が良いと思います。
救援物資が届くまでの間家族が飢え死にしない程度の規模で畑をしたいとも思っています。ただ、今後起こるかもしれない東南海地震の問題点としてよく聞くのが、被害範囲が広すぎて、過去の地震と比べ、救援までの期間が長くなるということです。ですので、自分と家族の身は家長である僕が守らなければならない、という想いが、そもそものコンセプトのひとつでした。
先述しましたが、水と食糧の確保が今後の課題です。それも楽しみながらやっていこうと思っています。
最後に、もうひとつのコンセプトについて ご説明させて下さい。それは、脱原発を進めることです。
多くの人は原発は嫌だけど、無ければ電気に困ると思っていると聞きます。僕は現時点でもそんなことはないと確信しているのですが、原発事故直後、原発を容認、または推進したいと考える人たちとたくさん話をする中、ちっともお互いが歩み寄ることはありませんでした。
言葉で伝えてもダメ。想いを、詩に託しても変わらない。だったら生活で示そう!僕はそう思いました。
電気の自給を実現し、かつ、コストパフォーマンス的にも得をして、さらに、災害にも強い家を作り、僕たちの生活が素敵だったとしとら、きっと徐々に、市民の電気は買うもの。という常識は覆され、電気は作るもの。という新しい常識が根づき、みんなが原発は嫌だけど電気が足りなくなるのならしょうがない。と容認することを止めて、市民レベルでの原発の必要性は意味を失うと考えました。
僕たちの電気の自給が成功すれば一軒だった独立電源の家はきっと二軒、三軒と増えて行くと思います。電力会社と契約しない独立電源の家は脱原発活動でもあります。僕が世界へ放つ生活というメッセージです。
ようやくスタートラインに立てました。ここから先はのんびり楽しみながら歩いていきます。
反対!反対!というスタンスから生活を楽しみ、ものづくりを楽しみ、良いと思うものを、選んでいく。というスタイル。
そして、それを見た人が、共感してくれて、その人の意志で、選んでいく。そしてその輪が広がっていけば、きっと世界は変わるはず。僕はそう信じています。
かなり長くなってしまいましたが、最後まで読んで頂き感謝します。ありがとうございます。またご報告させて頂きますのでお付き合いのほどよろしくたのんます♪


kurodatakaki150
この記事は会社経営者でありアーティストとしても活躍し、電力会社と契約しない独立電源の家に住む黒田誉喜(くろだたかき)さんがfacebookに投稿されたものです。

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