「怒り」という感情をコントロールする方法

人生の前半は、私の中に『怒り』がいっぱい詰まっていました。そして、その怒りを出すことは許されなかったし、自分でも抑えていました。いやぁ、本当にいろんな意味で大変でしたー(笑)

そして、人生の後半では『怒りの感情』と大の仲良しになりました。感情とは、生きている実感だと思うんです。自分から起こるすべての『感情』を大切にすることで、自分とも仲良くなって、すごく生きやすくなったし、幸福感が増したんですよね。

『怒りとは何なのか?』について、人生前半と後半の違いを踏まえながら言語化してみたいと思います。

人生前半では、例えば、人間関係で理不尽なことをされたり、または、私という人間を勝手に決めつけられた時に、怒りを感じていました。

しかし、そんな怒りを外に出せなかったんです。出すと「親や先生を悪く言ってはいけない!」「親や先生の言うことは、ちゃんと聞きなさい!」など、怒りの矛先が目上の人だったりすると、悪く思うことが許されず、また自分より小さな子だと「年上なんだからっ!」と言って、やはり叱られるのです(笑)

また、私の父がとにかくもう、些細なことで怒りまくり、母を追い込んで、母がおかしくなってしまうくらいに怒るので。そんな恐ろしい姿を見て、私は絶対に父みたいにはなりたくないっ!と思って、怒りを自らも抑えていたのです。

だから、外から内から『怒りの感情』を抑えて生きていました。怒りが出ると、こんなことで怒る自分がいけないと、自分を責めたりもしていました。

しかし、30代後半に子どもを産んでから「自分らしく生きよう!」と決めた後、この怒りの感情をどうしたらいいのか、だいぶ戸惑ったのですよねー。

怒りを『感じてはいけないもの』として頑張り続けた私にとって、自分らしく生き始めると、ちゃんと感じてしまう(笑)この『怒り』をどうしたらいいものか???

たくさんの自問自答や試行錯誤の末、今や「怒りの感情」と大の仲良しになったのです!

試行錯誤して仲直りするのに10年以上かかっているのですが。こじらすのに40年近くかけていることを考えたら、10年は短いかも(爆)

私にとって、自分らしく生きる、ってことは。自分の感覚に正直にあるということだと思ったんです。自分が今、何を感じて、何がしたいのか?それが分からなければ、何が自分らしいのかわからないんですもの。

それで、自分から起こる、様々な感覚に感覚を研ぎ澄ませて、その感覚と対話をしていたんです。

怒りが起こった時も、私はその感覚と対話を深めました。すると、怒りの奥にこそ、自分が本当に大切にしたいものがあったんですよ。

怒りやモヤモヤといった、マイナス感情こそ「自分が本当に大切にしたいものが満たされたないですよ〜」ってことを教えてくれる『アラート』だったんです。

怒りの感情を「いけないもの」と抑えたり、ごまかしたりすると、本当に大切な想いがどんどんわからなくなって、自分が本当は何が一番大切なのか見失ってしまうんです。

今ならすごくわかります。だから人生前半の私は、見えない理想に向かって自分を叱咤激励して、どうやって休んだらいいのかわからないくらいに頑張ってしまっていたんですよね。

そして、今は、自分から起こるすべての感情と仲良くなって、自分の感じるままに生きる、その至福を味わっています。

10代の頃に「自分を大切にしなさい!」ってよく言われたけれど、何をすることが大切にすることなのか、全くわかりませんでした。自分の気持ちを大切にすると、ことごとく叱られて、どんなに前向きに笑顔で頑張ってもダメだしばかりされていたのですから。

体をいたわることも、もちろん大切だと思いますが、私は、自分の人生を生きるためには、何よりも自分の『感情』を自分が尊重し大切に仲良くすることが大切だと、今、心から思います。

感情こそが生きている実感。喜怒哀楽を感じなければ、生きていることが分からない。感動したり、怒ったり笑ったり泣いたり・・・。それがとても豊かな人生だと感じています。

「怒りをコントロールできないのは子どもだ!」「怒るのは恥ずかしいことだ!」「いつも冷静でいろ!」などという風潮があると思うのですが。

怒りという感情を抑えることと、怒りという感情を大切にすることは、天と地ほどの差があるんです。怒りに任せてそれを外に表現したら、それはもちろん迷惑な話ですよね。

怒りの感情を大切にするということは、怒りを感じた時に「アァ、今、自分は相当怒ってるなぁ」って自分ありのままを受け入れることなんです。

外に向かって怒りを爆発させている時、それをすることは難しいんですよね。外に出している時は、相手に「わかってわかって〜」って訴えている状態ですから。

本当にわかるべきは、自分なんです。アァ、いま怒ってるな〜って(笑)感情を受け止めて味わい尽くす、そこを十分に味わってから自問自答です。自分との対話です。

どうして怒りが湧いて出てきたんだろう?その時、自分はどうしたかったんだろう?というふうに。

自分がその時に大切にしていた想いに気づいたら、あとは、その想いを尊重したらいいんですよね。怒りという感情は、自分が大切にしている価値観や想いが「ないがしろにされてるぞ〜」という大事な『アラート』だったんですよ!

怒りの感情と仲良くなれば、自分らしく生きられるって。自分らしく生きようって決めてから試行錯誤の末に気づいた、私にとっては大発見の一つです(笑)



この記事は問題社員の解決など人材教育コンサルティングのプラウドフォスター株式会社の代表取締役 星寿美さんのブログよりご寄稿頂いたものです。

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