不安を上手にコントロールする2つのヒント。まずは不安を全部紙に書こう。

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こんにちは、今日もワクワクしてますか?人生のリーダーシップを高め、毎日ワクワクしながら自分らしく豊かに成長することをサポートする、仙台のメンタルトレーナー吉田こうじです。
あなたは普段、どんなことに不安を感じますか?「受験する」「転職する」「起業する」「病気になる」「リストラされる」「好きな人の気持ちが離れる」… 他にも、自然災害や天候などの外部環境に対する不安もあるかもしれませんね。
心の中に、解決方法がわからない不安な何かを一つでも抱えていると、普段ならすぐに終えてしまう仕事が遅くなったり、どうでもいいことでイライラしたりするようです。今回は、そんな心のバランスを不安定にしてしまう「不安」との上手な付き合い方についてです。

不安の種

私たちは、はじめての事に挑戦するときや、もう後がないと感じているとき自然と不安を感じます。また、はじめてでは無いにしても、行動の結果がわからないことに挑戦するときや、誰かの批判を恐れたりするときも自然と不安を感じるようです。
これらに共通して言えるのは、「自分の力でプロセスや結果をコントロールできないと感じているものに不安を感じる」ということだと思います。そして、これをさらに深く探ると、「自分に自信を持てないから不安になる」ということが言えるのではないでしょうか。
私たちは小さい時から「本当に大丈夫?」とか「気をつけて」という言葉を沢山投げかけられて育っています。これらの心配を表す言葉の裏側には、悪気は全くなくても「あなたのこと(環境や能力など)を信用していない」という心理が潜んでいます。ですから、こういった言葉に小さい時から慣れ親しんでいると、自分に自信を持つ事が難しくなったりするようです。
また、相手にとってよかれと思ってとった行動が、相手の期待に添えなかったりした時には激しく非難されたりという経験もします。「お客さまのためになると思って…」と考えて行動した結果、会社に何らかの損害を与えるという具合です。
このようなとき「よかれと思ってとった行動」だけを相手が指摘してくれればいいのですが、多くの場合「よかれと思った思考(信念や価値観)」を指摘されて批判されたりします。すると「自分自身の考え方」に自信が持てなくなってしまいます。このように、実は私たちの日常は「自分の自信を失わせるための無意識のワナ」が沢山仕掛けられているようです。

考えていると余計に不安が増す

あなたも、「◯◯になったらどうしよう?」「◯◯が起きるのではないか?」こうしたことを考えて、余計に不安になったという経験があると思います。実は抽象化されたままの不安の種は、脳(心)という自由な仮想空間の中で思いっきり育ってしまうのです。
たとえば試験勉強中に「もし、今勉強している項目以外の問題が出たらどうしよう」と考え出すと、目の前の勉強にも集中出来なくなるばかりでなく「この試験に落ちたらどうなるんだろう?」「私の人生はどうなるんだろう?」といったように不安の芽をどんどん自由に増やしていくようです。
とは言うものの、「不安」を抱えることが役立つことも多々あります。「株に手を出そうと思ったが不安になってやめた」⇒株の暴落による資産減少を防いだ。「試験に落ちたらどうしよう…」⇒全力で勉強して見事合格した。というような感じです。
これらは不安が持っている「肯定的意図」と言えるでしょう。もし不安という感情を持っていなければ、株で大損したり、試験に落ちたりという結果を招いたということですね。ですから、『不安を無理矢理消し去る』というよりも『不安と上手に付き合っていく』ほうが、自分に無理がかからなくていいかなと思っています。

不安と上手に付き合うヒント

1.不安材料を全部紙に書き出す。
何はともあれこれです。何かに不安になってしまった以上、まずは具体的に何が不安を生み出しているのかを明らかにしてみることが大切です。頭の中で同時多発的に沸き起こる不安の世界を、とにかく具体的に紙に書き出してしまうのです。こうすることで、ともすれば無限に広がる抽象的な不安のイメージにストップをかけることができるので、これだけでも案外スッキリします。
また、不安の対象を紙に書き出し明らかにするということは、右脳で起きていることを左脳に橋渡しすることになるので、漠然としたものが論理立てて整理することができます。書き出す際のポイントとしては「不安」というような抽象化された名詞を使わないことです。
たとえば、
来週のプレゼンを考えると不安になる。
ではなくて、
来週のプレゼンの◯◯の部分を説明することにまだ慣れていない。
という具合です。
このように書き出していくと、漠然とした不安だったものが、逆に不安を解消するための具体的な行動プランとして明らかになります。
2つ目のポイントとしては、「結果」ではなく「プロセス」の不安な部分を書き出すということです。あなたが結果をコントロールすることが出来るならいいのですが、結果をコントロール出来ないことに対して、いくら不安を抱えてもなんの解決も出来ません。あなたの責任の範囲について書き出していきましょう。
たとえば、
来週のプレゼンで失敗すると評価が下がる。
ではなくて、
来週のプレゼンを自分なりに最高の出来ばえにするための、一番効果的な練習方法がわからない。
という具合ですね。
2.とにかく行動してみる。
不安なのに行動するとは矛盾しているように感じるかも知れませんが、自信が持てるようになる前に、とにかく何か行動してみることで、逆に不安がなくなったり自信が持てるようになる場合が多いです。「不安だから動けない」という習慣化されたパターンから、「不安だからまずは行動して見る」というパターンに書き換えていくということです。
行動する内容は、上の「1、不安材料を全部紙に書き出す」で書き出した物の中から、できるだけ小さなステップから始めるといいでしょう。一気に結果を求めようとすると、行動のハードルが高くなり過ぎて動けなくなります。結果ではなくてプロセスに集中することがポイントです。プロセスを小分けに分解して、まずは着手してみるということです。

不安との付き合い方

頭の中だけで考えている状態でいると、不安は大きく広がるばかりです。そして不安が大きくなるから行動も鈍ってしまうのです。また、先に書いたように、不安になることで結果が良くなると言うこともあるため、一概に不安を消し去ったりすることにも問題が残ります。
ですから、まずは不安の種は出来る限り小さな内に書き出して明らかにしましょう。そして、書き出したものの中から、とにかく行動を起こしてしまうということです。不安が小さなうちなら、いくらでも行動の軌道修正も可能ですね。
そうすることで、「不安だから行動できない」という習慣化されたパターンから、「不安こそ行動のチャンスだ!」という新しい思考、行動のパターンを身につけていくことが、結局のところ不安と上手に付き合うための一番いい方法ではないでしょうか。
とは言え、なかなか不安から抜け出すのが難しいという場合は、メンタルを鍛える練習をすることをお勧めします。


yoshida
この記事はビジネスメンタルトレーナー&ポジティブ心理カウンセラーの吉田こうじさん公式サイトよりご寄稿頂いたものです。
吉田こうじさんの著書

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