もうただ安いだけでは通用しない。顧客に選ばれる4つの心理スキル。

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こんにちは、心と言葉を科学し、なりたい自分へのブレイクスルーを巻き起こす。人やチームのポテンシャルを引き出し『価値』を高める、ブレイクステート代表メンタルトレーナーの吉田です。
私たちの暮らしは、インターネットやSNSの浸透によって、ありとあらゆる商品をワンクリックで比較し購入できるようになりました。その一方では、情報が一瞬で模倣され、どんどんネット上にアップされるので、「秘匿性」「希少性」という強みがどんどん薄れていると感じています。
これまでは、「商品に関する情報は売り手が持っているもの」というのが常識でしたが、ネットの進化によって、「下手な販売員(営業マン)よりもお客さまの方が情報を持っている」というケースが劇的に増えています。どこから何を購入するかといった選択肢が、完全に買い手であるお客さま側に移ってしまったわけです。
かく言う私も、かなりのモノをインターネットで「検索」し、「比較検討」して購入しています。きっとあなたも私と同じように、「なんて便利な世の中なんだ」と思っていることでしょう。
確かに、消費者目線で考えるととても便利な世の中なのですが、「あきんど目線」としては、諸手を上げて素直に喜べないというのも正直なところなのではないでしょうか?
例えば、電化製品を買うとき。
一昔前までは、近所の小さな電気屋さんで購入するのが普通でした。それが、国道沿いや駅前に登場した、大型家電量販店に取って代わられ、さらには価格の比較サイトを見ながら、インターネットの通信販売で購入する人がどんどん増えています。
特に性能や品質がわかりやすい、家電製品では「価格以外のベネフィット(便益)」を提供できないと、単純に価格だけで比較されてしまうので、圧倒的に価格の安いネット通販に軍配が上がってしまうのです。
おまけに、好きな時にワンクリックで手軽に購入できるのと、「余計なものを売り込まれるストレス」も無いのです。こうなってくると、売り手としては単純に商品やサービスだけで戦って行くことはが簡単ではなくなりますね。
では、こういった時代の変化に、私たちはどのように対応していけばいいのでしょうか?
今回は、お客さまに選ばれるために必要な、4つの心理スキルについてご紹介します。

お客さまに選ばれるための4つの心理スキル

こういった時代にあっても、
「この人から買わせて欲しい!」
「この人に手配してもらいたい!」
「この人なら安心して任せられる!」
「この人の言うことなら間違いない!」
と思っていただけるようになりたいと思いませんか?
価格やサービス内容の差別化が「目には見えにくい商品、サービス」を扱っている、保険営業、コンサルタント、コーチ、講師、占い師、アフィリエイター、整体院、士業などの方は、この4つの心理スキルを身につけることで、これまでとは違うレベルのセールスを実現することができます。
そして、お客さまとの良好な関係を構築できた先には、自然と紹介にも繋がっていくものです。もし、そのお客様が業界のボスのような実力者であれば、あなたのビジネスが一気に飛躍するチャンスを得ることになりますよね。
では、具体的に4つの心理スキルに入っていきましょう。

マッチング

これは、相手の「動き」に合わせて行くこと。言い換えるなら、相手の「真似をする」ということです。
相手の表情、話す言葉、動作、姿勢、服装、歩き方 etc… 主に「行動面」に合わせて行きます。「サルマネ」と思われないように、動きに「間合い」を取るのがポイントです。

ペーシング

これは、相手の動きというよりも、声のトーンやスピード、呼吸に合わせていくものです。相手がゆっくりと話す人なら、あなたもスローペースで話をします。相手の声のトーンが高いなら、あなたも少し声のトーンを高めにして話します。
そして「呼吸」です。
よく、仲のいい関係のことを「息が合う」「呼吸が合う」などと言いますが、実際、呼吸が合ってくると「体験のシンクロ」が起きたりします。私はよく電車の中で少し離れた人の呼吸に合わせる練習をするのですが、しばらくすると、呼吸を合わせている相手(全く知らない人です)との間に不思議なことが起きたりします。
このマッチング、ペーシングは普段からいつでもどこでも練習できます。まずは気楽な気持ちでやってみるといいでしょう。意外な反応があるかもしれませんよ。

バックトラッキング

「オウム返し」とも呼ばれますね。これは、相手の話した言葉を、そのまま繰り返すというシンプルなものです。ですが、バックトラッキングが上手になると、話し相手が意図していなかった情報までドンドン引き出すことができます。
バックトラッキングには、繰り返すポイントがあります。それは、

  • キーワード(重要な言葉、価値観、信念など)を繰り返す
  • 感情(相手が話した感情的な言葉など)を繰り返す
  • 要約(冗長な話を要約してから)繰り返す

です。相手が話した言葉を使って繰り返すので、相手は自然と「常にYES」の反応を示します。そうしている内に、あなたの話すことなら受け入れても大丈夫という反応を相手に起こすことができるのです。あなたの質問にもどんどん答えてくれるようになるはずです。

傾聴

簡単なようでいて、案外簡単にはいかないのが傾聴です。傾聴のポイントは、相手に興味関心を持って、批判、評価することなく、ただ素直に聴いていくことです。聴く際には、前述したマッチングとバックトラッキングを有効に活用すると、より深い聴き方ができます。
いかがでしょうか?
これらの4つのスキルは、文章だけではなかなか分かりづらい部分があると思います。ですので、実際に自分が誰かと会話しながらスキルを試してみたり、逆に誰かに試されたりしながら体験的に練習をしてみて下さい。


yoshida
この記事はビジネスメンタルトレーナー&ポジティブ心理カウンセラーの吉田こうじさん公式サイトよりご寄稿頂いたものです。
吉田こうじさんの著書

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